東京小唄・清元・三味線教室

晴れて雲間

投稿日:2011年5月14日

【歌詞】
晴れて雲間に あれ月の影 さしこむ腕に入れぼくろ
もやい枕の蚊帳のうち いつか願いも おやもし 雷さんの引合わせ
【解説】
清元の「夕立」の晴れたあとの情景を唄ったもの、清元「夕立」は河竹新七作の「白波五人女」の梅川の料亭の場に使われた「余所事浄瑠璃(よそごとじょうるり)」である。
お熊が奥女中に化け、折からの夕立の雷鳴に徳兵衛を色仕掛けでなびかせる、契りを結んだ二人が蚊帳を出て、徳兵衛は手ぬぐいで体の汗を拭き、竹川は団扇(うちわ)をつかう、外はいつしか夕立があがって隅田川の夕月が二人を照らしている・・・。
  〔註〕もやい枕=二人でひとつの枕をすること
     入れぼくろ=惚れた人の名前を墨で入れる
     余所事浄瑠璃(よそごとじょうるり)=舞台の登場人物や筋には直接の関係はなく
                             どこか余所で演奏されている浄瑠璃

 |