東京小唄・清元・三味線教室

引けは九つ

投稿日:2011年8月3日

引けは九つ なぜそれを 四つというたか吉原は
拍子木までが 嘘をつく
【解説】   久保田万太郎詩・山田正太郎曲
「引け」とは江戸時代の廓で、遊女が張見世(はりみせ)をやめて入り口の大戸(おおど)を閉ざす終業の時刻で「引けは九つ」(現在の午後十二時)と定められていた。しかし吉原では営業政策上九ツの鐘を合図に、遊女屋の男衆がお客へ時刻を知らせる為に廊下を歩きながら打つ拍子木を四ツしか打たないで、引け四ツ(現在の午後十時)とごまかして、あと一刻(二時間)ほど営業を延ばしていた。
「吉原は拍子木までが嘘をつき」という川柳はこのことを指したもので幕末名古屋に流行した「どどいつ節」の中にも「なんぼ嘘いう廓じゃとても 引けの鐘まで嘘をいう」がある。

 |