東京小唄・清元・三味線教室

春霞ひくや

投稿日:2012年10月22日

【歌詞】
春霞ひくや由縁(ゆかり)の 黒小袖
これもゆるしの色里へ 根ごして植えし江戸桜
松の刷毛先(はけさき) 透額(すきびたい)
東男(あずまおとこ)の出立は 間夫の名取の草の花
【解説】 平岡吟舟作詞作曲
歌舞伎の「助六」の花道の出を唄っている
ゆかりの黒小袖=団十郎が老女江島から拝領した杏葉牡丹の五つ紋の小袖。
根ごして=根こじての誤り。根ぐるみ掘って移し植えたの意。
松の刷毛先=チョン髷の先を言う
透き額=青く剃った広額の意。
間夫=一切男が女によりかかって立てすごしてもらう情人
名取草=牡丹の異名で団十郎のこと。
   (芝居小唄 木村菊太郎著より)

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