東京小唄・清元・三味線教室

小督(こごう)

投稿日:2017年9月19日

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国立能楽堂で『小督(こごう)』という平家物語を題材にした作品を鑑賞してきましたので、紹介させていただきます。

秋の夜に響く哀愁の琴の音

高倉天皇の寵愛を受けていた小督の局(1157年〜没年未詳)は、琴の名手でした。帝の寵愛を受けていることを、中宮、建礼院徳子の父、平清盛が怒っていると知り、小督は密かに身を隠します。それを知った帝の嘆きは一通りではなく、夜には月ばかり眺めていました。八月十五日の夜明け、帝は源仲国を勅使として嵯峨野にあるらしい小督の隠れ家に遣わします。
秋の嵯峨野、中秋の名月に、別離した帝を想い「想夫恋」を奏でる小督の局。それを耳にした仲国が帝の御文を持って訪れます。御文を渡すと、小督は涙ながらに返書をしたためます。御返書を受けた仲国は、名残りの酒宴で舞を舞い、小督の見送りを受け都へ帰るのでした。
mak

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