東京小唄・清元・三味線教室

新口村(にのくちむら)

投稿日:2017年11月6日

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上方狂言の名作、近松門左衛門(1653-1725)作、『冥土の飛脚』の下之巻、新口村の段を歌舞伎座で鑑賞してきましたので、紹介させていただきます。
大坂淡路町飛脚問屋の忠兵衛(坂田藤十郎)は、遊女梅川(中村扇雀)を身請けするために商売の金に手を付け、追われる身となります。死を覚悟した忠兵衛は梅川とともに生まれ故郷の大和の新口村に落ち延びます。そこへ父孫右衛門が通りかかりますが、罪人ゆえ身を隠す忠兵衛。孫右衛門は、雪道で転んだ自分を助けた梅川が忠兵衛の連れだと気付くと、親の目の届かぬところで捕まってほしいと涙ながらに願います。そこへ追ってが迫り、二人は孫右衛門との別れを惜しみながら雪の中を去っていくのでした。
男女の悲恋と親子の情愛を描いた上方和事です。
mak

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