【歌詞】 夕暮れに眺めみあかぬ隅田川 月に風情を待乳山 帆あげた船が見ゆるぞえ あれ鳥が鳴く 鳥の名の都に名所があるわいな 【解説】 端唄・歌沢の名曲であるが、もとは上方小唄として出来たものである。 […]
【歌詞】 山もおぼろに薄化粧 娘盛りはよい桜花 嵐に散らで主さんに 逢うてなまなかあと悔やむ 恥ずかしいではないかいな 【解説】 江戸時代以来の古い唄。この唄は、春日とよが愛した村幸(「つれなくされし […]
【歌詞】 湯煙のかじか鳴く道山中道は 夢もはるかな思い出小道 こおろぎ橋のらんかんは 今も変わらぬ湯の香り ハア一夜逢えても二夜と逢えぬ旅のお方は罪深や いで湯の町の唄聞けば 誰かが泣いているような […]
雪の達磨に炭団(たどん)の目鼻 溶けて流るる墨衣(すみごろも) (本唄) 切れてみやがれ ただおくものか 藁の人形に五寸釘 【解説】 初代平岡吟舟詩・曲 明治中期に作られた江戸小唄である。 本歌は、 […]
【歌詞】 雪はしんしん夜も更け渡る どうせ来まいと真中へ ひとりころりと肘枕 何刻(なんどき)じゃ ああ寝いられぬ 【解説】 安政年間の江戸端唄を三世清元斉兵衛が江戸小唄に作曲したものであろうといわ […]
夕立の余り強さに ちょと雨宿り 傘を借りよかこのまま行こか ままよこのまま濡れて行こ 【解説】 夏のむし暑い午後三時頃、積乱雲が早い速度でやってきて空を覆い、大粒の雨が落ちてきたと見る間に、強いにわか […]
【歌詞】 野暮な屋敷の大小棄てて 腰も身軽な町住まい よいよい よいよい よいやさ 【解説】 河竹黙阿弥作詞 作曲者不明 塩谷浪士の一人小山田庄左衛門は討ち入りの当日、雪の麹町お堀端で、もと塩谷の家臣 […]
宵の口舌にしらけたあとを鳴いて通るや時鳥 松の嵐に夢うちさめて明日の別れがああ思わるる
よりを戻して逢う気はないか未練でいうのじゃなけれども 鳥も枯木に二度止まるチト逢いたいね のろいようだがあの人ばかり思い切られぬ事がある 長い馴染じゃなけれどもちょいとちょいと好きな人 【解説】 「縒 […]
【歌詞】 夜桜や 浮かれ鴉がまいまいと 花の木影に誰やらがいるわいな とぼけしゃんすな 芽吹き柳が 風にもまれて ふうわり ふうわりと おおさ そうじゃいな そうじゃわいな 【解説】 文化年間の吉原の […]
【歌詞】雪のあしたの朝ぼらけ 浪花(なにわ)の浦の 真帆片(まほかた)帆(ほ) 往来(ゆきき)の船で便りする 妾(わたし)や こうしているわいな 【解説】 宅 徳兵衛作詞 […]
久しぶり髷も似合ったふたり連れ梅もほころぶ境内で 嬉しい思いもつかの間に義理にせかれた切れ話お蔦が涙 なくなくもくぐる鳥居の影暗く月もおぼろの春の宵