わたくしおすみとおせんは高校の同級生。久しぶりに飲みにいったときのお話です。
おすみ「浮かない顔してどうしたんだい?」
おせん「いやねえ。会社でさ、この不景気で人員整理があってね、あたしゃそのお陰で昇進したんだけどねえ…」
おすみ「あらー、凄い!20人もの部下を従える女課長?ィそれじゃあ、お祝いしなくちゃ!えーっと、まだ未完成作品だけど、小唄『青々と』を唄わしてもらうわよ〜?、?、」
おせん「ゴメン。聞きたくない(-_-;)…。課長になった事が悩みなのよお。男の上司が今回あたしの部下になっちまってねぇ…」
おすみ「あ゛〜、降格した上に
上司が女のあんたになったもんだから、妬まれてんのねえ。ふーん小さい男の言うことは大体察しはつくわよ。色で昇進したなんて、言ってんでしょ。」
おせん「その通り(;_;)。一晩付き合って契約したとか…あたしゃ、この一週間ろくに食べてないから、五キロも痩せたちまって」
おすみ「おせんちゃん、ばかな事しちゃいけないよ。ふんっ。色気が通じるビジネスなんてないのにさあ。あんたの実力に妬んであることないこと。
上と下がひっくり返っちゃう事なんて、よくある話よ。やりにくくなるけど気にしないで。人は上に行けば行くほど孤独になるものよ。悪口は言わせておけばいいのよ!こっちは柳に風で行こうじゃあないの!」
おせん「柳に風?」
おすみ「そうそう、柳のように逆らわずにしなやかに受け流すのさ。小唄にもあるの、『やなぎゃぁ〜なよ〜なよかぁぜ〜しだ〜い〜??』あらあ唄いたくなっちまったじゃないのお?、
おせん「そんなに小唄ってのはいいのかい?」
おすみ「い゛〜もんだよ〜。元気でてさ、嫌な事忘れちまうよ〜。あんたもやるといいよお」
おせん「でもあたしゃ音痴でさあ。」
おすみ「い〜んだよ。師匠が音痴だからと言って、見捨てる人じぁないからね。その人に合わせて自然体で教えてくれるんだよ!巧くやろうとしなくていいって言ってくれるし、気楽に!」
おせん「そーうかい!あたしゃ敷居が高いものと思ってたよ〜。じゃあ今度お邪魔してみようかしらあ!」
おすみ「そうだよ!今じゃ、うちの子供なんか『よしわぁ〜らにごあ〜〜んなあ〜〜い〜〜??』なんて唄ってるわよ〜?ァ(-_-;)」
おせん「なんだか、元気がでてきたよ〜。月曜から強くなって会社にいけそうだわよ?ァ」
おすみ「あ〜小唄やっててよかったあ〜!」
つづく




