向島散歩

170624_1245~01.jpg 180519_1413~01.jpg 180510_1512~01.jpg 180510_1332~01.jpg 180514_1554~01.jpg

五月雨や
小唄で偲ぶ
向島

『向島名所』のお稽古のあと、小唄のイメージをふくらませるため、新緑に誘われて、隅田川東岸沿いの墨東地域(竹屋の渡し〜水神)を歩いてみました。

三社祭で賑わう浅草を抜けて、昭和8年に「竹屋の渡し」に代わり架橋された言問橋を渡り、三井家の守り神である三囲(みめぐり)神社で三越劇場の大盛会のお礼をしてから、長命寺で桜餅をいただきながら一服、向島百花園を散策したあと、歌川広重の浮世絵『隅田川水神の森』に描かれ、当時は隅田川に直結し筑波山が一望できた桜の名所、隅田川神社(水神さま)で若草ライブの成功を祈願しました。

言問団子をお土産に買って帰りました。
言問団子は、植木師の外山佐吉が江戸末期に創業。明治に入り、在原業平(平安時代の歌人で六歌仙の一人、桓武天皇の曾孫、825-880)の故事「都鳥」にちなんで「言問団子」と名付けられました。店が有名になるにつれ一帯の別称となり、言問橋や言問通りのルーツでもあります。

名にしおはば いざ言問はむ 都鳥 我が思ふ人はありやなしやと
(古今和歌集411)

平安時代、京の都から遠く東国を旅し隅田川までやってきた在原業平は、日が暮れるにつれて都がとても恋しくなる。
川にゆったり浮かんで魚をついばんでいる京では見かけない鳥(ユリカモメ)を見て、渡し守に名前を尋ねる。「あれは都鳥ですょ」と言うのを聞いて、「そういう名の鳥なら、ぜひ聞いてみたいものだ。都鳥よ、私の恋しいあの人は都で元気にしているかい」と詠むと、一行は涙を流した。
(伊勢物語「東下り」)

向島名所

磯部東籬詞
杉浦翠女曲

五月雨や竹屋の渡し上げ花火
燈籠流しに都鳥
言問団子に桜餅
ちょっと土産に買わしゃんせ
土手の桜の色もよく
虫の音すだく百花園
水神の逢う瀬嬉しき夕映えや
小唄で偲ぶ名所を
昔ながらの河水は
隅田八橋くぐり流るる

(解説は師匠のHP歌詞集、または小唄選曲集第六集十頁を参照してください)