投稿日:2012年5月28日
からくりの ぱっと変わりし お前のこころ
かげで糸ひく 人がある
【解説】
「棚の達磨」という江戸端唄の替歌。
「からくり」とは所謂「のぞきからくり」で、のぞき眼鏡を見ているうちに、屋台裏で糸を引くと、さっと画面が変わる仕掛けになっているが、そう云ったふうにお前が心変わりしたのは、陰で誰か糸をひいている人があるからだろう、といった云い廻しである。原唄と違って、終わりの「ある」を軽く切れはなれよく唄い捨てるあたりにすっかり江戸小唄の気分を出している(江戸小唄 木村菊太郎著より)