東京小唄・清元・三味線教室

小唄 「あの日から」

投稿日:2020年7月22日

【歌詞】
あの日から 噂も聞かず 丸三月 出合頭は不忍の
蓮もすがれた片かげり 会えてどうなるものでなし
私もこんなに痩せました 義理の枷
【解説】 小野金次郎詩・中山小十郎曲
この小唄の主人公は下谷の若い芸者。薄情な花柳界の義理の枷から、会うまいと定めてもう九十日、冬の夕暮時お座敷着のままで不忍の池のほとりに来て、片かげりの陽をうけた枯れすがれた蓮を見ていると、偶然その人に出合った。「どうしてる」と肩に手を置かんばかりにその人がいった時、女は
ただ一言、「こんなに痩せましたわ」とつぶやく。会えたといっても会わなかったと同じで、二人はただ別れるだけである。(昭和小唄 その二 木村菊太郎著)

不忍池はハスの花が満開を迎えていました。コロナの感染拡大の影響を受けて、今年の浴衣浚いは中止となりました。命が一番大切です。今しか出来ない事、今だから出来ること、を見つけてコロナ窩を乗り切りたいと思います。

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