執心鐘入

先月29日に紀尾井ホールで行われた沖縄の組踊「執心鐘入」を観て来ました。
組踊と云うのは言わば、沖縄版オペラの様なもので玉城朝薫(1684~1734)という人が首里王府の命を受けて中国皇帝の使者である冊封使を歓待するために創ったのが始まりです。玉城朝薫は生涯に7度本土に渡り、本土の芸能を学んだそうです。
「執心鐘入」は平安時代以来の古い説話である安珍清姫の伝説を元に、室町時代に作られた能楽「道成寺」を元に玉城朝薫が作ったもので、その初演は1719年と云うことですから、歌舞伎の「娘道成寺」(1753年初演)よりも古いもので、組踊の世界では古典中の古典です。
因みに、隅田川を舞台とした梅若の伝説は、いわゆる隅田川ものなっていますが、玉城朝薫はこれを元に「女物狂」という組踊を作っており、これも代表的古典のひとつです。
☆次はノラさん宜しくお願い致します。
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