東京小唄・清元・三味線教室

清元 「神田祭」

投稿日:2011年10月17日

【歌詞】
神田祭.jpg
【解説】
本名題は「〆能色相図(しめろやれいろのかけごえ)」作詩者、三升屋二三冶(二代目清元栄寿太夫の父)、作曲者、初代清元斉兵衛。江戸の二大祭りの一つである神田祭を、写実的でなく、そのスター的な役割をしている男の手古舞(鳶の者の役)と芸者(女の手古舞)に焦点をあてた舞踊曲である。
 最初に、新吉原の全盛を述べ、隔年のお祭りである神田祭に当たった今年の景気のよさを語る。次は祭りの行列の描写をしておいて、職人(鳶職)の男の外での華やかさに、内の女房が心配することを述べ、鳶の男(勇みの者)を夫に持つ女房の心意気を述べながらも、浮気する夫への不満をぶちまける。犬もくわない夜の小さな夫婦げんかと仲直りに、木遣り唄をからませ、最後はめでたい「石橋(しゃっきょう)」の獅子の歌を借り、江戸の恵みに感謝して終わる。ただし、この最後の文中に、「獅子王」とあるのは、座頭出会った海老蔵の、また、「ぼたんは家のものにして」は、市川家の(牡丹の紋」の、掛け言葉や縁語として使っている。(清元志寿太夫全集 清元五十番より)
☆11/21(月) 清元宗家演奏会に「神田祭」で出演します。

 |