東京小唄・清元・三味線教室

日本橋(下)

投稿日:2019年1月26日

淡雪の消えてはかなき春の宵
あかぬ別れも人の世の 宿命と知れど 口惜しく 思い乱れて狂う身も
形見の謎の人形を 抱いて寝る夜は明けやすく 泣けて涙の
花時雨 離れ離れのおしどりが
心の闇にふみ迷う
輪廻はつきぬ日本橋
 
【解説】伊藤深水作 春日とよ曲
 小唄「淡雪の」は、お幸が心乱れて日本橋あたりを彷徨うところを唄ったもので「あらぬ別れ~心の闇に踏み迷う」までは晋三との思いもよらぬ別れに心が狂い、形見に残された雛人形を抱いて泣きながら夜となく昼となくもの狂うお孝を唄い「輪廻はつきぬ日本橋」は日本橋をめぐって幾多の人が喜び悲しみを繰り返している人の世の輪廻の姿を唄ったものである。
(木村菊太郎 芝居小唄より)

☆今回、新派「日本橋」を観た方はこの歌詞が一言一句、情景と共に思い浮かぶことでしょう。
芝居小唄は題材としているお芝居を観ないと唄えませんね。小唄の上達にお芝居を観る事は大事です。今回は、劇中で、唄わせていただいた事もあり、新派「日本橋」大好きになりました☆

 |