東京小唄・清元・三味線教室

小唄 「野暮な屋敷」

投稿日:2012年4月22日

【歌詞】
野暮な屋敷の大小棄てて 腰も身軽な町住まい
よいよい よいよい よいやさ
【解説】 河竹黙阿弥作詞 作曲者不明
塩谷浪士の一人小山田庄左衛門は討ち入りの当日、雪の麹町お堀端で、もと塩谷の家臣杉浦兵右衛門の娘お雪が、貧苦にせまって身投げするのを助けたのが縁で、飯田町のお雪の家に伴われ余りの寒さに癪を起こし、薬にと一杯飲んだのが因果で、遂に二杯、三杯と茶碗酒を重ねる間に、前後を忘れてお雪と枕を交わし、遂に討ち入りの時刻に遅参してしまい申し訳なさに牛が淵で切腹しようとするのを、後を追うて来たお雪が一緒に殺してとせまる。丁度その折、麹町寄合の辻番頭権平が酒を喰らって手を叩きながら、「野暮な屋敷の大小すてて」の都都逸を唄いながら通り過ぎるのを聞き「徒党の者へ義理を立て、ここで命を捨てた所が徒党にもれればほんの犬死」と変心の思い入れ。差し出した大小を下緒で結んで、前の堀へ打ち込み、お雪を引き寄せて、「今辻占に聞いた小唄の、野暮な屋敷の大小捨てて、腰も身軽に今日からは、お主を女房に町屋の住まい、商法立てて暮らすが当世」と、折から通りかかった燗酒屋の茶碗酒をあおる、というのが芝居の筋である。小唄はその都々逸を江戸小唄に作曲したもので、短いが非常に唄い方の難しい曲で作曲者はお葉一派の名のある人であろうと想像される(小唄鑑賞 木村菊太郎著)
☆小山田庄左衛門いいですね~でも大石内蔵助タイプの方もいないと困りますよね~短いのにこんなに深い内容なんですね、5月5日、せい吉会で唄います☆

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