東京小唄・清元・三味線教室

六月大歌舞伎No.6

投稿日:2023年6月27日

義経千本桜・すし屋☆☆☆
母親をだまして三貫目の銀を出させようとする時、
権太はウソ泣きを演出します。
仁左衛門さんは上方のやり方なので、
釣瓶鮓屋に置いてあるバランの水で指先を濡らします。
その指を目にあてて、軽く押さえてからしばたかせます。
涙がでているよ〜とアピールします。
これが、菊五郎さんの権太なら
出されたお茶で指を濡らします。
その濡れた指で目を軽く押さえ、しばたかせます。
こういう違いが発見できて面白かった。
縛り上げた女房と倅を連れた権太が
自慢げな表情で花道から登場します。
権太は自慢げな表情ですが、
実は涙ぐんでいるのです。
女房・倅想いの権太が
若葉の内侍と六代君の身代わりに
女房と倅を梶原景時に引き渡すからです。
権太の胸の内が伝わってきます。
母親・梅花さんは好きな役者さんです。
今回もよかった。
妹お里は壱太郎さん。
前半での弥助・錦之助さんとの
じゃらじゃらする場面がいい味です。
昼の部の「傾城反魂香」での又平女房おとくもよかったけど、
夜の部もよかったです。
gon☆☆

iPhoneから送信

 |