東京小唄・清元・三味線教室

河水

投稿日:2011年5月19日

【歌詞】 宮川曼魚詩 中山小十郎曲 中村市丸開曲
短夜のいつか白みてほのぼのと咲く朝顔も水浅黄 浅き契りの仇情け
永代橋と寄り添いてみそぎぞ夏は清洲橋  中洲の岸による波も思いは同じ三股の
新大橋に風かおる 両国橋の夕涼み 燈籠流しに灯の色も 流れて続く隅田川
昔を今に映す河水  
【解説】 
この小唄は夏の白々明けから隅田川の流れを遡って、宮川曼魚の深川の家に近い永代橋から清洲橋ー新大橋ー両国橋と、隅田川十二橋の夏の景色と遊びとを唄ったものである。
小十郎の作曲は静かな前弾きからゆっくりと出て、舟歌「中州の岸に・・・・」はくどきの調子で唄い、「新大橋に・・・・」から早間となり、「昔を今に映す河水・・・・」をカンにして佃で終わる。
小十郎の歌詞に捉われない現代的な旋律と、ノリの変化が面白く、よく演奏される流行歌のひとつである(昭和小唄その三より) 

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