投稿日:2015年4月11日
【歌詞】
四条の橋から灯が一つ見ゆる
あれは二軒茶屋の灯か
あれは二軒茶屋の灯か
円山の灯か そうじゃえ ウーイそうじゃいな
【解説】
明治初期の作。「仮名手本忠臣蔵」七段目の劇中、初代中村吉衛門(明治十九年~昭和二十九年)の大星由良之助が、息子の力弥が塩冶判官の正室顔世御前の密書を持って来たのを、周囲に気を配りながら取りに行く花道で唄って以来、七段目の芝居と切ってもきれぬ小唄となった。
唄の趣旨は、いよいよ江戸への出発も近くなり秋色も深まった一日、京の見納めにと、芸妓達を連れて四条の橋へ夜景を見に出かけたときのこと。「あれは二軒茶屋の灯か、円山の灯か」は芸妓達の、「ウーイそうじゃえ」は由良之助の、「エエそうじゃいな」は芸妓達の声である。