東京小唄・清元・三味線教室

今日も又

投稿日:2018年5月3日

今日も又逢えぬ座敷の深酒に
醒めりゃ泣き癖 新道の
雨は夜上がり 薄明り
送りましょうかよ 年
送られましょうか せめて
あの丁の角までも
こうも逢いたくなるものか
ええ気にかかる恋の辻占や

【解説】
小野金次郎詩・中山小十郎曲。昭和二十八年作。
舞台は戦後で、客を好きになってしまった芸妓のつぶやき。今日も想う人は来ず、悲しくてつい深酒をしてしまった芸妓が座敷を終えて、雨の上がった花街の小路を「送りましょうかよ 送られましょうか せめてあの丁の角までも」といったやり取りを横に聞きながら家に向っているのだが、座敷であたった辻占の文句があまり良くなくて、気にかかって仕方がないといった所である

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