雲に懸橋 霞に千鳥 及びないとて惚れまいものか 惚れりゃ夜も日もないわいな いっそ頓馬になったそうな ああそうじゃいな 【解説】 天明4年(1784年)3月大阪藤川座「隅田川続俤(すみだがわごにちのお […]
【歌詞】 どうぞ叶えて下さんせ 妙見さんへ願かけて 帰る道にもその人に 逢いたい見たい恋しやと こっちばかりで先や知らぬ ええ辛気らしいじゃないかいな 【解説】 江戸端唄からとった小唄である。柳島の […]
せかれせかれて くよくよ暮らすえ たまに逢う夜はせかれては逢い 逢うてはせかれ 別れともない明けの鐘 【解説】 明治中期に作られた上方小唄調の江戸小唄である。 「堰かれ」は、水の流れを堰きとめるこ […]
【歌詞】 露は尾花と寝たという尾花は露と 寝ぬという、あれ寝たという寝ぬという、 尾花が穂に出てあらわれた 蝶は菜種と寝たという菜種は蝶と 寝ぬというあれ寝たという寝ぬという 蝶は菜種に舞い遊ぶ 月は […]
とめてもかえるなだめても かえるかえるの三ひょこひょこ とんだ不首尾の裏田圃 ふられついでの 夜の雨 【解説】 尾崎紅葉詩 二世清元梅吉曲 明三十年頃、当時文壇の尾崎紅葉が塚原渋柿園らと新橋の竹福 […]
それですもうと 思うてかいな 角目立つのも恋の欲 やわらじゃないが投島田 酒が取り持つ仲直り 仲直り 【解説】 明治中期に江戸小唄で明治座で左団次が「谷風」を上演した時作られたものではないかと考えて […]
川風につい誘われて涼み船 文句もいつか口舌して 粋な簾の風の音に 漏れて聞こゆる忍び駒 意気な世界に照る月の 中を流るる隅田川 【解説】 江戸時代の隅田川のお船遊びは、主に江戸詰めの留守役や、 […]
意気な鴉は夜明けにゃ鳴かぬ 野暮なからすがめちゃに鳴く ちょいとちょいとちょいと 飛んでくる 【解説】 小唄界で、後朝(きぬぎぬ)の別れを急がせる野暮天が三つある。「明烏と雛と明けのとである。「意気な […]
二人一緒に暮らすなら 茄子と胡瓜のつき加減 涼しく箸をとり膳や 浮世をさらりと茶づけにしょ 【解説】 岡野知十作、夢乃庵曲 映画に「お茶漬けの味」というのがあったが、結局はお茶漬けの味のようにサラリ […]
夕立の余り強さに ちょと雨宿り 傘を借りよかこのまま行こか ままよこのまま濡れて行こ 【解説】 夏のむし暑い午後三時頃、積乱雲が早い速度でやってきて空を覆い、大粒の雨が落ちてきたと見る間に、強いにわか […]
風折烏帽子 腰蓑つけて 清き流れの長良川 流れ尽きせぬ幾千代かけて 君に捧げん鮎の魚 船端叩いて ほーほーほっ 【解説】 清元お葉作曲 明治二十三年九月、司法大臣山田顕義が、岐阜県長良川の鵜飼 […]
うからうからと 月日たつのに なしのつぶての沙汰なしは やみじゃやみじゃと 待つうちに お月様ちょいと出て 南無三ぼうそばやさん 何時じゃ引けじゃえ 【解説】 「うからうから」は「うかうか」の意。「梨 […]
並木駒形花川戸 山谷堀からチョイトあがる 長い土手をば通わんせ おいらんがおまちかね <お客だよ アイアイ> (替歌) 花の吉原仲の町 幇間(たいこ)まっしゃでおとりまき 浮いたういたであがりゃんせ […]
都鳥 流れにつづく灯篭の よるよる風の涼み舟 波の綾瀬の水清く 心隅田の楫枕 【解説】 初代清元菊寿太夫曲 明治十一年七月に行われた「隅田川の流燈会」を唄った江戸小唄である。維新前まで行われた七月の盂 […]
あさぎ染め あさぎ染め 元の白地にしてかへせとは 洗い立てして切れる気か 【解説】 「浅黄染」とは「浅葱染」とも書き、薄い葱の葉の色(ライト・ブルー)で浅黄木綿は主として着物の裏地に用いられた。色に染 […]
おしどりの飛び立つ程に 思えども飛ばれぬ辛さ 待ちわびて無理にあわせた 畳算じれて迷うて じれて煙管に歯のあとが 夜明けの星の二つ三つ四つ 【解説】 江戸時代、籠の鳥のように外出を許されぬ廓の女は、好 […]
からくりの ぱっと変わりし お前のこころ かげで糸ひく 人がある 【解説】 「棚の達磨」という江戸端唄の替歌。 「からくり」とは所謂「のぞきからくり」で、のぞき眼鏡を見ているうちに、屋台裏で糸を引くと […]
美しく はかなきものよ シャボン玉 吹く麦わらの 口先に 乗って離れて ふわふわと 浮かれ坊主んの上の空 空吹く風にぶつかるや 五彩の虹と散る雫 はかなきものよ シャボン玉 【解説】 「美しくはか […]
又の御見を楽しみに 帰した後でふうわりと 鶏が鳴く 君はいま駒形あたり何となく 昔も今も変わらじと 人の情けと恋の道 【解説】 明治中期に作られた江戸小唄である。吉原の遊女の真心を唄ったもので「又の御 […]
【歌詞】 野暮な屋敷の大小棄てて 腰も身軽な町住まい よいよい よいよい よいやさ 【解説】 河竹黙阿弥作詞 作曲者不明 塩谷浪士の一人小山田庄左衛門は討ち入りの当日、雪の麹町お堀端で、もと塩谷の家臣 […]